Works

運用から共創へ。制作の先にある目的へ、
共に歩むためのユーザーリサーチ

楽天市場内で検索結果一覧に表示されるサムネイル画像のゴールデンルールを定めるべく、ユーザーの意思決定の過程とデザインの構成要素が与える効果を探るユーザーリサーチをご提案しました。

Keywords
  • デザインリサーチ
  • ECサイト
  • 運用更新サポート
  • 化粧品
Project

ロレアル 楽天市場ユーザーリサーチ

Clients

日本ロレアル株式会社

Released

背景

日本ロレアル株式会社では実店舗や自社ECの他にも、様々なコスメブランドのショップを楽天市場内で展開しています。
ニューロマジックではデザインやコーディング領域での運用をお任せいただいておりましたが、日々のコミュニケーションの中で、「定量的な観測からクリック率の高いサムネイルの仮説は持っているものの、その仮説を裏付ける定性データを持っていない」ということを知り、ブランドや商品ごとに異なる要素をどのように扱い、統一していくかという課題を解決すべくユーザーリサーチをご提案し、プロジェクトがスタートしました。

プロセス

競合調査

あるカテゴリにおけるサムネイルを一覧にし、そこから「ブランドロゴ」や「受賞ロゴ」「機能訴求」「ポイント訴求」などのデザイン要素を分解した上で、
それぞれを
①お得に感じる
②信頼感がある
③機能性がわかる
④使用感が伝わる
⑤世界観がある
⑥安心して購入できる
という6つの価値へカテゴライズすることで、どんな価値訴求が市場に多いのかを調査しました。

ユーザーリサーチ

日常的に楽天市場を利用しているユーザーを募集し、以下の3点を調査しました。
①普段楽天市場を利用する理由や検索方法についての聴取
②競合調査の結果を元に制作した、検索結果画面のプロトタイプを用いた観察
┗シナリオを提示し、訪れた際にどこを閲覧し、何をクリックしたいと思うのかを観察、聴取する
③観察結果を元に行動理由を聴取
┗なぜそういった行動を取ったのか、ユーザーの行動背景を聴取し、継続点と改修点を把握する

イメージ:ユーザーリサーチ

結果

情報の整理と可視化

ユーザーリサーチで得られた情報から「楽天ECサイトに訪れる期待」「商品の検索方法」「検索結果からの商品の選択基準」を整理。
またユーザーの志向から3つのタイプを導き出し、タイプ別にサムネイル内の要素の反応をまとめることで、ブランドが選択するユーザー像に合ったサムネイルの検討ができるようにレポーティングしました。

イメージ:情報の整理と可視化

最後に

本プロジェクト開始時は、一つのデザイン制作ルールを定めることをゴールとしていましたが、ユーザーリサーチを進めていく中で、ユーザーのタイプが複数存在することや、楽天市場に来る前に情報を収集していることなど、サムネイルデザイン以外にも考慮すべきユーザーの行動が明らかになりました。
そのため最終的なレポートも一つの答えの提示ではなく、今後クライアント内での検討の材料となるよう、ユーザーの期待の整理や志向のグルーピングをご提出する形となりました。

調査結果を受けて、ユーザーの認知や期待値が低かったサムネイル上の要素を削除するなど、翌月以降のデザイン制作に早速ご活用いただいております。

ご依頼をこなすだけではなく、ご依頼のその先にある未来へ進むために、密なコミュニケーションをとり、常に考えを柔軟に、クライアントと共創した事例のひとつです。

お客様の声

Luxuryとは何か、信頼性とはどこから感じるのか、そういった漠然とした疑問を明瞭にしたく、この度ニューロマジック様にお力添え頂きユーザー調査を致しました。ニューロマジック様の豊富な調査実績を元に進めた本プロジェクトでは、私共の想像を凌駕する程の発見と学びがあり、今後のサイト運営への大きな一つの解が得られた良い機会となりました。

今後も多方向からの視点で調査を行い、よりお客様に愛されるサイト運営を目指していきたいと思います。この度は誠に有難うございました。

日本ロレアル株式会社LUXE事業本部デジタル部細木 麻字(ほそき まな)氏

体制

写真:久田 佑 ディレクター
久田 佑プロジェクトマネージャー
長田桂子ディレクター
写真:吉岡直人 デザインリサーチャー
吉岡直人デザインリサーチャー
翠川 薫デザイナー

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