転職サービス「doda」を提供するパーソルキャリアの求人票作成業務を、生成AIで刷新するプロダクト開発に約1年間伴走。立場の異なるステークホルダーをひとつのチームにまとめ、プロジェクトマネージャーと共にMVPを定義・改善しながら、ユーザー体験と事業インパクトの両立を導きました。
パーソルキャリアでは、企業からの求人依頼を基に求人票を作成しています。より迅速な求人公開を実現し、求職者とのマッチング機会を最大化するため、求人票公開までのリードタイム短縮は事業上の重要課題となっていました。そこでリードタイム短縮の施策として、AIを活用した新しい業務フローと求人票生成ツールの開発が検討され、プロジェクトが始動しました。
AIを組み込んだ新たな業務フローの策定、および画面デザインの納品。
本プロジェクトは約1年にわたり、以下の6つのステップで進行しました。
全ステップを通じて、「チームをひとつにまとめること」と「プロジェクトマネージャーと共にプロダクトを育てること」という2つの軸が両輪で回り続けました。ニューロマジックは全期間に並走しましたが、実装と現場ヒアリングの一部はパーソルキャリアが担当し、当社はUI/UXデザインと意思決定のリードに集中する、という役割分担で進めました。
このプロジェクトでニューロマジックが価値を発揮したのは、次の2点です。本プロジェクトを貫いたのは次の2つの軸であり、これらを現場での具体的な動きに落とし込んだものです。
<本プロジェクトを貫いた2つの軸>
軸1:ステークホルダーをまとめ、チームを率いる。
立場の異なるメンバーの認識を揃え、役割が分かれる開発を「ひとつのチームの動き」に束ねること。
軸2:プロジェクトマネージャーと共に、プロダクトを育てる。
初めてプロダクト開発をリードするプロジェクトマネージャーと共に手を動かし、要件を定義し、リリース後も改善を重ねてプロダクトを成長させていく、その伴走者であること。
求人票作成業務をAIで刷新する大型DXプロジェクトであり、プロジェクトマネージャーが向き合うべきステークホルダーは多岐にわたりました。加えて長期にわたるプロジェクトでもあったため、関係者が「同じゴールを目指せる土台づくり」と、「メンバーが率直に発言しやすい環境の維持」に注力しました。ニューロマジックはモノづくりの外注先としてではなく、プロジェクトの一員として、そしてプロジェクトマネージャーと共に推進力を生み出すパートナーとして在り続けました。
例:チームビルディングのリード 「チームとして何を期待されているのか」「全社の大きなプロジェクトの中で、このプロダクトは何を担っているのか」——現在地と目指すべきゴールを可視化し、メンバー全員の意識を統一。プロジェクトの土台づくりを牽引。
例:振り返り会の主催 デザイン部・開発部などプロジェクト後半にメンバーが増えていく中で、小さなやりにくさや不満が生まれてきました。オープンな振り返り会の実施や、プロジェクトマネージャー陣との個別のすり合わせを通じて、不満が大きくなる前に解消し、チームの推進力を保った。

当初、現場で挙がっていた要望をもとに、実現すべき機能や改善事項の整理を進めていました。
一方で本プロジェクトでは、利用者にとって使いやすいことに加え、求人票公開までのリードタイム短縮や継続的な運用・改善も見据えながら検討を進める必要がありました。
そのため、限られた期間の中で成果を最大化する観点から、要求事項の優先順位を改めて整理し、クライアントと合意しました。
重視したのは以下の3点です。
・利用者が無理なく活用できること
・求人票作成の効率化につながること
・リリース時期を踏まえて実現可能であること
この3つの軸で要求を見直すことで、「現場の声をそのまま実装する」のではなく、「事業の目的とユーザー体験の双方に効く順序で、限られたリソースを投じる」という進め方に転換しました。

本プロジェクトの特徴は、その進め方のスピードにあります。早い段階でMVPを形にして実装し、現場で使ってもらいながら改善を重ねるサイクルを回したことで、開発開始からおよそ1年でリリースに到達。長期化しがちな大型DXプロジェクトでありながら、短いサイクルで「つくって・試して・直す」を回せたことで、早期に成果を生み出しました。
公表されている効果は以下の通りです。
・求人票公開までのリードタイムが短縮される傾向を確認
・既存の求人票を参照しながらルールベースで求人票作成を支援することで、求人票品質の安定化を実現
<主なアウトプット>
業務フロー図 / 現場ヒアリング・ニーズ整理 / To-beユーザーストーリー・機能要求 / 画面(UI/UX)デザイン(Figmaデータ) / MVPバックログ・機能優先度整理 / 次期開発ロードマップ
2026年3月にパーソルキャリア社内でのリリースが完了しました。
現在は事業状況に応じて内製化を進められていますが、プロジェクトマネージャーサポートの面で引き続きご相談をいただき、支援を継続しています。デザインと意思決定の伴走が信頼につながり、関係が続いていることそのものが、本プロジェクトの成果のひとつです。
「誰のために」そして「どのような成果を生むために」サービスをつくるのか?という、非常にバランスがとりづらく、しかし最も重要な問いを、チームと共に問い直し続けたプロジェクトでした。
本プロジェクトを貫いたのは、プロジェクトマネージャーと同じ目線で「立場の異なるステークホルダーをまとめ、チームを率いること」と、「プロダクトを育てること」と、——この2つの軸でした。プロジェクトマネージャーの強力なサポーターとして共創の場を整え、同時に「現場の要望」と「ビジネスインパクト」のあいだに立って、両者が納得できる優先順位を共に導きました。
長期にわたるプロジェクトの中で、方向転換のたびに認識を揃え直し、リリース後も共通のものさしで優先順位を判断し続けた——その反復のなかで生まれた判断基準そのものが、プロダクトとともにチームに残る資産になったと考えています。

パーソルキャリア株式会社
WEBサイトのUX/UI設計を見直すことで、ユーザー体験の質の向上や業務効率化が図れます。サイトに掲載していない事例も豊富にございますので、ぜひ一度お問い合わせください。